− NO BELiEVE −




第27話  復讐への入り口



どうすればいいんだろうこれから・・・・
死んだ・・・なぜ殺した・・・

わからない・・・もうなにもわからない・・・
僕は天才じゃないんだ・・・天才なのはサード・・・
なのにみんなは僕を天才だと褒め称え、僕に助けを求めようとする・・・
僕は普通以下だ・・・天才とは程遠い・・・

死んだ・・・生きてる意味・・・どこにあるんだろう・・・・
生きてたら、希望がまだあった・・・
でも・・・もうあいつは失った・・・
僕がかわりに死ねばよかった・・・
あのとき僕たちがいなかったらあいつには希望があった・・・・
でも、それは僕が・・・アタシが潰した・・・
これが・・・・これが夢だったらよかったのに・・・・

夢の現実化・・・・
それは悪夢の現実化・・・
死への衝動を押さえきれずにそのまま死へと導くのか・・・

死は無への入口。
生きる事は現実の始まり。
そして現実は・・・希望の誕生・・・

夢の現実化、
それは欲望を満たしきった時の出来事。
それは、悪夢の始まり・・・・・

悪夢の始まり・・・・
自分の夢・・・・
これは・・・夢・・・
夢なんだ・・・・

でも痛い・・・夢なのに痛い・・・
もうわけわからない・・・どうすればいい・・・・

オトナ・・・ウザイ・・・・
センコー・・・消えろ・・・・
親・・・あの傷は一生・・・・
恋・・・夢・・・現実離れ・・・
夢・・・現実・・・・・・

あの時の夢・・・・人を信じる事・・・・
できなかったな・・・・信じる事・・・・
今は・・・・できたと思った・・・
でも・・・・またもどっちゃうのかな?

”あなたの世界を・・・・見せてあげようか”

だれ・・・・?また新しい人格か・・・・

”私は前からいたわ・・・ただあなたたちが気付かなかっただけ”

だれ?

”あなたたちのすべてを知ろうとするもの・・・”

だれ・・・?

”エスカーテシステムにより埋め込まれたもの・・・”

エスカーテ・・・システム?

”だから・・・・あなたたちの世界を見せて・・・・”

世界・・・??

”あなたたちの状態よ。素直な・・・本音”

だから・・・・なにを言ってるのかわからないよ・・・

”あなたが今日見る夢が、すべてをおしえてくれるわ・・・・”


そういって新たな謎の人格は消えてしまった。なにがいいたいのかわからない・・・
僕が考えてる事が読める・・・恐い・・・・なにがしたいのか・・・・



なんで・・・・なんで時は僕達をこのまま楽しいままにしてくれないんだ・・・



金ばかりのオトナ・・・・
セックスの快楽だけのオトナ・・・・
子供に人権はないと思ってるオトナ・・・・
ウザイから・・・・・みんなウザイから・・・・・
オトナはみんな、同じだから・・・・
もう嫌というほど、見てきたから・・・

でも信じれるとおもってた。
でも信じるべきではなかった。


死んだ・・・死んだ・・・もういない・・・・

嫌・・・殺さないでよ・・・
まだ生きてる・・・・?

まだ・・・生きてた・・・
もう・・・生きてない・・・

なに・・・どうすればいい・・・
わけわかんない・・・マジでわかんない・・・

もう信じれない・・・
Seriously muthafukkin' no believe to dat shit.....


Only da shit I da muthafuckin' gonna do...... revenge.....




僕は目を開けて、意識を少しだけ戻したかのように起き上がった。
もう4シングルはすべて終わっていて、沈黙の空間となっていた。

適当にリモコンのボタンを押す・・・Lineのボタンを押し、AACのCD
プレーヤーをランダムモードで動かす。流れてきたのは”TWIGY”の
”みはるかすかなた”。どことなくのんびりとしたビートが部屋を駆け巡る。


この曲は結局はオトナが歌ってるんだよな・・・でもこいつ、オトナなのに
金に溺れてるオトナの社会を批判できてる・・・・いや、結局口だけだ・・・


そう僕は考え、目を閉じてぼーっとTWIGY独特の歌いかたを聞いてた。

「けすか消されるかエスカレートする合法非合法合間縫うバイパス。
回転数ちがう奴等も挨拶交わし話をし目を合わしな」

・・・・・・

「殺伐と舌の音乾いた都市場合によっちゃ酔っちゃうのもよしか?
もようすなよもう むかつくなもう 仕組まれた憎まれっ子世になんとかだろ」

・・・・・・

「悪寒走る噂筒抜ける・・・ブーン・・・・」
「アンタよく音楽なんか聞いてのんびりできるわねぇ〜」

僕が目を開けるとそこにはレイカが薄着のパジャマ姿でステレオの前に立っていた。

「ご、ごめん」
「アンタ、ずっとアタシさっきからいたの気付いてた??」
「うそ・・・いつからいた?」
「アンタ・・・やっぱバカね〜。この歌の始めのころ」
「うそ・・・ごめん」
「・・・で、この歌なんって曲?」
「ん?なんで?興味あるの?」
「いや、これ日本語かなーって思ってね」

僕は苦笑した。
でも少し思った。こういう風にのんびりと嫌な事はすべて思い出さないような
・・・すべて忘れていられるような、そして嫌な事を感じないような感じで
ずっといれる事がどんなに幸せかという事を・・・




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