− NO BELiEVE −





第17話  アイドルになれるとおもった瞬間



時計の針はまだ1時を差していた。
アタシ、ただ人の前で歌いたかったの。
そして人にアタシを見て欲しかった。
ケンちゃんのせいもあるけど、アタシはただあの時は歌いたかったから・・・・
ワクワクしてたんだ。

2時にあのとき勧誘してきた神田さんがもう一人、
今も誰だかわからない男と一緒に来たんだ。

「すいませんこんなところで待ち合わせ。それじゃあ面接ありますので、事務所まで」

ちょっと歩いたところにマンションがあったんだ。
暗めのマンション。
ちょっと高層入ってたマンション。
かなり汚かった。
でもアタシは「アイドルになれる!!」って言う気持ちで浮かれてたんだ。
全然そんな事にも気付かなかった。

エレベーターに乗った。
かなり汚くて、狭くて、暗かった。
神田さんはそこの23階、最上階のボタンをおした。

そしてエレベーターを降りた。
23階でも、隣の高層ビルのせいで何も景色とかは見えなかった。
ここも日差しは当たらなかった。
かなり暗くて、今考えるとかなり怪しい雰囲気。
でもアタシはその雰囲気にさえ気付けなかった。

そして2301という部屋の番号と『スタジオPAV』とかかれた名札が見え、
その横にある無地のドアの中に案内され、小さなスタジオみたいな設備がある部屋
に行かされ、そこにあるソファーに座らされたんだ。

「ちょっと待ってね。今お茶出すから」

そういって神田さんはお茶とあと履歴書みたいなのをソファーの前にあるテーブル
に出した。そして神田さんは、

「ちょっとここで待ってて、これ書いてて」

って言って部屋から出ていっちゃったんだ・・・
時計の針だけがこちこちとなっていた・・・
アタシは用紙を書き終えて、お茶を一口飲むころには、
「やっぱり怪しいかな・・・・」
って思いはじめたの・・・
ちょっと一瞬止めればよかったって思ったけれど
そのときは・・・もう遅かった。

ただアタシは待ちつづけてた。
「もう帰りたい・・・・」
そう思いはじめたときいきなり身体が火照ってきたの。
今までこんな事、なかったのに・・・
なんか知らないけどボーッとしてきてた。

アタシは自分と戦うのに精一杯だった。
アタシ、このままだと変になっちゃう・・・
だから、理性を保とうっていう気を保つだけで精一杯だった。

そして自分との戦いに疲れが見えはじめたとき、ドアが開き、
カメラの男が入ってきて、あと一人強そうな男が入ってきた。
そしてその男はニタッと無気味な微笑みを見せ、前にあったテーブルをいきなりド
カッと倒した。のってた茶碗はガシャンと割れた。

その男が必死で自分と戦ってる自分を見てふたたびにやっと笑いながら言った。

「どう?媚薬入りのお茶は」

そう言って男は手を伸ばし、アタシのコートをめくりはじめた。

「あ、嫌!う・・・く・・・」

アタシのこの声は小さく部屋に響いて消えた。
アタシはこのあとなんか心の意識がなくなってきたみたいな感じになってきた。
目の焦点があわなくなっていった。
意識が遠く、遠くなっていった・・・
媚薬に・・・・アタシの理性は負けてしまった・・・

男はアタシを完全に脱がし、ソファーに寝かした。
アタシはもうなんも抵抗しなかった。
もう・・・この時には諦めがついてたのかもしれない。
アタシが・・・あまりにもバカだったから・・・
この時はもうすでに身体は興奮してたのかもしれない。
息が少しずつ荒くなっていく。
そのとき男はこういった気がする。

「ほら・・・効いてくるよ・・・段々、欲しくなってくるよ」

そう言って男は強引にアタシの唇を奪い、舌をあたしの口の中に入れてきた。
アタシ自身はもうわけわからなかった。
でも身体は何かを欲しがっていた。
アタシは男の舌を受け入れて、アタシの方からも絡ませた。
アタシにとって初めてのディープキスだった。
愛などひとかけらも感じなかったキスだった。
でも・・・身体は受け付けていた。
心はどこかに・・・なくなってた・・・

男はあたしのブラをはずし、アタシは胸をその男の前に露出してしまった・・・
でも抵抗なんかまるで感じなかった。
むしろ興奮していったの・・・
身体は欲しがってたのね・・・
一度もした事なかったんだもの・・・
無理もないわ・・・・

「結構いい胸してるね・・・。スリーサイズいくつ?」

男はそう言いながらアタシの胸を揉みはじめた。
アタシに心、理性がまだ残ってたら答えるはずはなかった。
でもアタシの身体は素直だった。

「ん・・・84・60・82・・・はぁ・・・」

かすかに声が勝手に出ちゃうのを感じちゃう。
男には優しさなんかまったく感じられなかった。
ただ自分の欲望に任せてアタシの胸を愛撫していた。

「あ・・・ん・・・くっ・・・・うん・・・・・」

段々興奮が増していくのはアタシにもわかった・・・
でも実際アタシ自身、何をされてるのかというのはわからなかった・・・
ただ何も考えない人形みたいだった。
ただ身体は・・・感じてた。

「はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・」

身体の鼓動がいやというほど聞こえてくる。
息が荒くなっていくのも嫌というほど感じてくる。
男がアタシの乳房にむしゃぶりついてる。
その横で別の男はビデオを撮ってる。
イヤア!!!もう止めて!!!
これ以上アタシを求めないで!!!
これ以上アタシを感じさせないで!!!
変になっちゃう・・・・・お願い・・・・

こんな悲痛な声も出せなかった。
叫び声を出して、逃げ出したかった。
でも身体は動かなかった。
ただされるがままに声を出して感じてた。
そのうち男の手がアタシの秘所の方に伸びてきた。
口で胸を愛撫しつづけながら・・・・

「ん・・・あ!!あうっ・・・うう・・あん!!」

イヤア!!!アタシに、アタシに触れないで!!!
誰にも、誰にも触らせた事も、見せた事も無いのに!!!

「ああん!はぁ、はぁ、あ、く、ううん、はぁ、はぁ、あっ」

男の手が巧みにあそこで動いてる。
そして男の顔が下へと移動。
本能だけで動く行動。
ただしたいという本能から来る衝動、
ただそれだけのためにアタシは犯せれてる。犯されてる、犯されてる・・・・
なのにアタシの身体は感じて、喘いで、喜んでる・・・・

男の顔がアタシのあそこに近づいていく。
そして男ははっと気付く。

「ねぇ、もしかして処女?」

即行ばれてしまった、アタシがバージンって事。
アタシはためらうことなく、

「はぁ、はぁ、そ、そうです、はぁ、はぁ」

と答えてしまう。
アタシ自身はもう何もコントロールできない。
もう諦めついて何も出来ない。
男はアタシが処女だという事を知って喜んで舐めはじめる。
時々荒い息がかかるのも感じる。
アタシはどんどん感じていくのがわかる。

「ああ、あ、ふうん。はぁ、あ!い!あ・・う、ううん・・はぁはぁ、ああ!」

男は本能に任せてただただアソコを濡らす。
嫌・・・・でも、もうダメ・・・・変になっちゃいそう・・・・

「よし・・・そろそろいいかな・・・・」

そう言って男は自分のモノを手に持ち、アタシのあそこにこすりあてる。

「ああ、あん・・・あっ、あ、うん、はぁ、はぁ・・・」
「いくよぉ・・・・我慢してね・・・」

う・・・・嘘・・・・嫌!嫌!嫌!嫌!
言う事聞いて!言う事聞いて!言う事聞いて!言う事きいて!!
お願いだから!!!

でももう遅かった。
気付いたときは男はゆっくりと自分のモノをアタシの中に入れようとしていた。

「ん・・・・く・・・き、きつい・・・」

男はそう言って一旦アタシから離れ、もう一度入れなおす。

「ん・・・・くぅ・・・」

嫌・・・・・入ってくる・・・・
アタシ、それを感じてる・・・・
いやぁ・・・・・・・・

もう、生きてる気力はしなかった。
もうどうでもいいと思い始めた。
もう、拒絶する気力もない・・・
どうでもよくなってきちゃった・・・・

ん・・・・
ちょっと・・・痛い・・・・
でも・・・なんかそこまで感じない。
もう壊れちゃったのかな・・・アタシ・・・・・

「ほら・・・はいったぁ・・・・」

男のモノがアタシの中に入ってる。
拒絶したいけどもう何も出来ない。
ただ身体は素直に感じてた。
ただ感じる事しか出来なくなってた。


そのあと男は勝手に中で動いて外に出した。
アタシは何故かイク事はなかった。
そして終わった後にビデオの男はこう言った。

「それじゃあまた、連絡しますんで、今日はもう、休んでください」

アタシは変える気力もほとんどなかった。
ただもうひたすら最後の気力を振り絞って服を来て、スタジオから出た。アタシは
そのあとビルを出てすぐのところにある公園にはいり、ベンチに座ると初めて涙が
出てきた・・・

そしてアタシは一晩公園ですごした。
もう本当に泣く事以外何も出来なかった。

アタシは訴えようともした。
だけどアタシが訴えても勝てる確率はゼロに等しかった。
アタシはもう泣き寝入りするしかなかった。
本当の友達とかもアタシの実家の近くにしかいない。
アタシはもう、一人で全部を抱え込むしかなかった。
この日はアタシにとって、まさに悪夢の始まりだった。



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